当院では、月に1度、スタッフ各自が文献などを調べて、レポートを作成し、その内容について、発表、勉強会を開きます。
スタッフが日々臨床で培ったことを自由に意見交換し、スキルアップしたことを患者様の診療に生かすことを目的としています。
そのなかで患者様にもごらんいただけたらというレポートを 不定期ですがホームページに載せていきたいと思います。

顎関節症について
栗田 明奈
私は1ヶ月程前に顎関節症になりました。痛みが出て、口が開かなくなり、思うように食事を取ることが出来ませんでした。
以前から患者さんで「アゴが痛い」という人に薬を飲んでもらうことしか分からなかったので調べてみようと思いました。
顎関節症とは・・・
顎関節症とは、顎関節に発生する開口時の疼痛、関節雑音、開口制限を特徴とする症候群のことで、顎の関節とその周辺に障害が起きる病気です。
<症状>
・顎を動かしにくくなって、口を大きく開けることができなくなる。
・口を開け締めするときにカクンやシャリシャリと音がする。
・口を開けると顎や耳の穴のすぐ脇にある関節が痛む。
・食べ物がよく噛めなくなる。
・顎の周辺やこめかみなどが痛む。
・首や肩がこる。               など
  
私も痛みが出る前に口を開けるとカクンと音がしていました。その後痛みが右側だけに感じるようになり、口が開かなくなりました。
顎関節症は、ここ10数年で急増しているようで、20〜30代の女性多く見られるとのことです。なぜ男性より女性のほうが多いのかは、まだ分かっておらず、「女性のほうが男性より骨格や筋肉が弱いから」あるいは、「女性ホルモンが関係する」などいろいろな説があります。
<自分で出来るテスト>
・顎に痛みを感じる(痛みがある時点で疑いが高い)
・鏡を見ながら、顎をゆっくり開けてから、ゆっくり閉じる。そのとき、顎が左右に揺れている。
・大きく開けた時、左右で明けにくいほうの顎がある。
・開けたり、閉じたりするときにカチッとクリック音がする。
・鏡の前で舌を出す。舌は、まっすぐ出ているか?少しでもカーブしていると、顎関節を支えている筋肉にゆがみがある可能性がある。
・顔を見て、左右の眼のラインと口角のラインが並行ではない。
<こんな人は要注意!!>
・左右どちらか一方でばかり噛む癖がある人
・噛み合わせが悪い人
・歯ぎしり、頬杖をつくクセがある人
・ストレスなどで歯をくいしばるクセがある人
顎だけではない!!
顎がスムースに開かなかったり、また閉じなかったりといった顎関節症をそのままにしておくと体全体にいろいろな症状がでてきます。
肩こり、首のこり、めまい、耳鳴り、頭痛、吐き気、不眠症、目の痛み、腰痛、内臓機能低下などに発展していくことが多いです。その他、自律神経失調症やうつ病、心身症とも関連が深いということを知りました。
治療方法
噛み合せの悪い部分の歯の治療をきちんとすることが大切。
炎症を抑える薬を飲む。
ストレスによる歯ぎしりを軽減するための抗不安薬を飲むなどの治療もあるそうです。
その他にスプリント・マウスピースをつけて、顎の関節の負担を軽くし顎の筋肉のバランスをよくするスプリント療法をおこなうこともあります。

重症の場合は、内視鏡下手術など顎関節症を外科的に治療する場合もあるということを知りました。薬やスプリントなどで治す方法しか知らなかったので、そのような治療があることを知り驚きました。
<セルフケア>
・歯科での治療のほか、原因と見られる歯ぎしりや頬杖などの悪癖を改善することも大切。
・痛みが強いときは、硬いものや長時間噛まなければならないようなものを食べないよう  にすることや痛む部分のマッサージも効果的。
・さらに大きく口を開けたり、長時間会話したりするのをなるべく控える。
・電話するときに受話器を肩と顎ではさまないで、必ず手で持つようにする。
・姿勢をよくすることなどにも注意する。
・寝るときは、顎の関節や首の筋肉に負担をかけないよう枕を低いものにして、仰向きか横向きで寝るとよい。
・痛みが治まってきたら、
開口練習をする。毎日自分自身で繰り返し行うとよい。
<開口練習>
1 開けられるだけ顎を開ける。15秒保持
2 下顎を前に出す。      10秒保持
3 顎を後ろに引っ込める   10秒保持
4 顎を右にずらします。    10秒保持
5 顎を左にずらします。    10秒保持
 1日1〜3回 1から5までを3セット繰り返します。
*痛みがあるときは、やってはいけない!
顎関節症は、軽いものなら自然に治ってしまうこともありますが、放って置くと次第に症状が悪化して、心身に悪影響を及ぼしたりします。早めに治療することが大切です。
しかし、薬やスプリントなどの治療では、「顎の筋肉の過緊張」が起こる原因そのものを取り除いていないため、治療をしても顎関節症が再発してしまうケースも多いとのことです。完治させることは難しいです。したがって、顎関節症と上手に付き合うということが一番大切だと感じました。

顎関節治療用スプリント
終わりに・・・
実際に私も体験して思っていたよりも痛みがひどく、口が開かなくなり大変だということを知りました。約1週間毎食後消炎鎮痛剤を飲んでいると痛みを感じなくなりました。こんなに痛みがあり大変なものだとは思わなかったので、もっと早くから治療をしていればよかったと思いました。
完治が難しいということなので、これからはこれ以上、悪くしないように、マッサージや開口練習をやり、顎に負担をかけないように注意していきたいと思います。

                                                                   2007/12/16

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